円形脱毛症に負けない

円形脱毛症に負けない

円形脱毛症には色々な種類がある

多発型円形脱毛


円形脱毛症はその症状や原因によっていくつかの種類に分類されます。
その中でも脱毛巣が複数できるものが多発型円形脱毛症です。
このような多発型円形脱毛症でも、最初は1つだけの脱毛巣から発症することが大半です。
多発型円形脱毛症になると1つの脱毛巣ができたあとに、治癒するよりも前に次の脱毛巣ができ、場合によっては3個以上に増えていきます。

1つ1つの脱毛巣は通常のものと変わりありませんが、これが複数集まってくると結合することがあります。
そうなると大きな脱毛巣ができ非常に目立ちます。
こうした脱毛巣では皮膚が発赤することがあり、かゆみやふけなどを伴う場合もあります。

また進行中の脱毛症では、脱毛巣周囲の毛を引っ張ると複数の毛髪が抜ける場合があります。
いずれの場合も免疫異常によるリンパ球の活動や、ストレスを引き金とするものに原因が見られます。

眉毛にみられる円形脱毛

円形脱毛症は10円ハゲに代表される病気で、頭髪が10円玉大に抜け落ちる病気です。
しかし脱毛症にも様々な種類があり、1つだけの脱毛巣ができる場合から複数の脱毛巣ができるものや体のいろいろな場所で発症するケースがあります。
汎発型と呼ばれる型になるとひげやすね毛などでも見られますが、最も目立つものが眉毛の円形脱毛症です。

眉毛の円形脱毛症も頭髪の場合と同じく、免疫異常によるリンパ球の活動やストレスによるものが原因です。
眉毛の円形脱毛症は体中に脱毛症が広がる場合によく見られるため、注意と根気強い治療が必要になります。
特に全身に症状が及ぶ場合は一旦治療しても再発するケースが多く、また治りきらないうちに別の脱毛巣ができたりする例もあります。
治療には主にステロイド剤が使われますが、ひどい場合には免疫抑制治療が行われる場合もあり、医師の指示に基づいて適正な治療を施す必要があります。

多発性の円形脱毛

円形脱毛症は免疫異常やストレスといった多様な原因が考えられており、それぞれの原因や体質によって症状や種類も変わってきます。
多発性円形脱毛症と呼ばれるタイプのものは、1つの脱毛巣が治療される前に別の脱毛巣ができます。

また複数の脱毛巣が結合して大きな脱毛巣になったり、全身に広がる場合もあります。

多発性円形脱毛症ではこの他にも円形ではなく、細長く脱毛巣ができる場合もあります。
こうした症状は主に小児に見られ、生え際の毛が不規則に抜けるケースがあります。
稀にですが多発性円形脱毛症では頭髪全体に抜け毛の症状が及ぶ場合もあり、この状態では脱毛巣がはっきりしたものではなく、まんべんなく少数の抜け毛が全体に広がります。
このようなケースでは治療が難しく頭髪全体が薄毛の状態になり、またそれが全身に及ぶケースも見られます。
いずれの場合も、より重度なものになる可能性が高いものです。

悪性の円形脱毛

円形脱毛症は免疫異常やストレスを引き金とする病気の1つで、いくつかの種類があります。
症状としては、1つだけの脱毛巣ができる単発性のものから複数の脱毛巣ができる多発性のものまで様々です。
このような多発性のものの中でも悪性の円形脱毛症になると頭髪だけではなく、あらゆる体毛部分で症状が見られます。

悪性の円形脱毛症は複数の脱毛巣が結合する症状や、全身の体毛で症状を発症しその後複数の脱毛巣が結合、あるいは重複して発症するため通常の脱毛症とはまったく異なった症状のようにも見られます。
脱毛症の症状がこうした状況にまで及ぶと、全身の毛が抜けるだけではなく治療そのものも難しくなります。
このような悪性の円形脱毛症の治療ではステロイド剤などの塗り薬と同時に、免疫抑制剤などによる白血球やリンパ球の活動を抑える治療も行われ一定の成果をあげています。

襟足の脱毛

円形脱毛症にも種類があり抜け方によって様々なタイプに分けられています。
いずれの症状も免疫異常が引き起こすもので、何かしらの強いストレスなどがあればそれが引き金になるケースがあります。

円形脱毛症で襟足の毛が抜けることがありますが、このような部分で毛が抜ける場合は多発性のものか、多発融合性と呼ばれる脱毛巣が結合しているタイプに多く見られます。

円形脱毛症で襟足まで毛が抜ける場合は、円形で抜けるよりも蛇行したような跡になって抜け毛が発生します。
こうした症状は大人よりも子供に多く見られます。
はっきりした原因がわからないため多発性の円形脱毛症で襟足まで及んだ場合は、さらに進行して悪性の症状へと移行することも考えられますので、医師と相談しながらの十分な治療が必要になってきます。

またこのような症状は、治療しても再発することがよくあります。

ひげの円形脱毛

円形脱毛症にはいくつかの種類があり、それぞれに特徴があります。
ひげが抜ける円形脱毛症もあり、そうした頭髪以外の毛が抜ける場合は治療が非常に難しいものが多いという報告がなされています。
ひげの部分で発症するタイプは多発性円形脱毛症と呼ばれ、他にもすね毛などの体毛全般が脱毛症の症状を示す場合があります。

最初は1つだけの脱毛巣から始まる場合が多く、そうした脱毛巣が治らないうちに次々と出てくることがほとんどです。
ひげの円形脱毛症は、この多発性脱毛症の場合だけではなく、全身に脱毛巣が幾重にもなって広がる汎発性脱毛症の場合もあり、各種ある脱毛症の中では最も症状が重いものになります。
こうなると治療にも時間がかかり、局部免疫療法などの特殊な治療を必要としてきます。
いずれの場合も、脱毛症が体中に広がる可能性があるものなので注意が必要です。

全頭型円形脱毛


免疫異常が引き起こす円形脱毛症の種類の中には、円形にとどまらない脱毛痕を示すものがあります。
全頭型円形脱毛症もそのうちの1つで、これは頭髪全体に影響を及ぼす脱毛症です。
多発性脱毛症の症状に似ていますが、影響箇所が頭髪部分のみの場合は全頭型円形脱毛症になります。

この全頭型では基本的には1つ1つの円形脱毛症を発症し、それらが近い距離でできることで結合して1つの大きな脱毛巣を作っていきます。
この症状は頭全体での脱毛症になるため治療も長引く傾向にあります。

また適切な治療を行わないと、頻発することもありますので注意が必要です。
このような脱毛症では通常は塗り薬や飲み薬によるものよりも、免疫療法を取り入れることが多くなっています。
以前は免疫を抑制する方法で治療していましたが、今は免疫機能を別の箇所で働かせることで治療しています。

 多発融合型円形脱毛

免疫異常が原因となり、リンパ球が毛根を攻撃するために発症する円形脱毛症は、いくつかの種類がある病気です。
そのうちの1つで治療が難しいものに多発融合型円形脱毛症がありますが、これには2つのタイプがあります。
1つは脱毛巣から毛の抜け始めた状態がまんべんなく頭全体に広がり、平均的に頭髪全体が薄く抜けていくものでびまん性脱毛症と呼ばれます。

多発融合型円形脱毛症のもう1つのタイプが蛇行性脱毛症と呼ばれるもので、これは脱毛巣が円形にとどまらず、生え際などを蛇行するような状態で発症します。
びまん性脱毛症は女性に多く見られ、治療が非常に困難なものになります。

一方で蛇行性脱毛症は子供に多く見られる症状です。
いずれの場合もひどくなれば頭髪全体に広がったり全身に広がるタイプへと移行する場合があるため、早期に有効な治療を受ける必要があります。